龍應山 西明寺
西明寺は、平安時代初期の承和元年(834)、三修上人が仁明天皇の勅願により開創され、「日本100の古寺」「近江水の宝」アメリアのニュース専門放送局・CNNのウェブ特集において厳島神社、金閣寺とならび「日本のもっとも美しい場所31選(Japan's 31 most beautiful places)の中に選ばれた
天台の古刹です。
本堂は鎌倉時代の代表的な建造物で、国宝第一号に指定されています。
本堂内には秘仏本尊薬師如来(重文)、釈迦如来(重文)、不動明王(重文)などが安置され、なかでも頭に十二支の動物の頭を乗せた十二神将はユーモラスな親しみやすきが特徴で、自分の生まれ年の干支(えと)の十二神将に願いを託す参拝者も多く、「えと寺」として有名です。
三重塔は総桧造りの優美な塔として国宝に指定され、初層内部に極彩色で描かれた法華経の極楽世界の壁画はまさに圧巻です。
国指定の名勝庭園「蓬莱庭」は四季折々の変化が見られ秋には境内一円に1,000本を数える楓が紅葉し、11月になると天然記念物の「不断桜」とのコントラストが楽しめます。
松峰山 金剛輪寺
金剛輪寺は奈良時代の中頃、天平13年(741)に、聖武天皇の願いにより行基菩薩が開山されました。本堂は鎌倉時代の代表的な和様建造物として国宝に指定され、堂内には平安時代の十一面観音像をはじめ、重要文化財の仏像が数多く安置されています。また、三重塔(鎌倉時代)や二天門(室町時代)も国の重要文化財に指定され、桃山時代から江戸時代に作庭された池泉回遊式庭園は、国の名勝に指定されています。長い参道の両脇には、訪れた人々を山上の本堂まで導くかのように千躰地蔵尊が鎮座されます。庭園を中心に春は山桜やシャクナゲが、新緑と青モミジの季節から夏にかけては紫陽花や睡蓮が咲き誇ります。11月中旬から下旬にかけては、境内一円が鮮やかな紅葉に彩られ、特に本堂周囲と庭園内の紅葉は「血染めのモミジ」と称されるほど、深紅に染まります。
釈迦山 百濟寺
百済寺(国史跡)は、今から1400年前の推古14年(606)に、渡来人のために聖徳太子さまが創建された近江の最古刹です。像高2.6mの十一面観音を本尊とし御堂は百済の「龍雲寺」を模して創建され、開闘法要には高句麗僧恵慈を冗願とし、百済僧遭欽や暦を伝えた観勤も永く住したと伝えられております。その後、鎌倉時代からは「天台別院」と称され、1300人が居住する巨大寺院となりましたが、惜しくも天正元年4月11日に信長の焼討ちに遭いました。しかし、往時の姿は「石垣参道」、棚田のような「坊跡遺構」や「千年菩提樹」をはじめ樹齢数百年の巨杉、山桜、椿群から偲ぶことができます。
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